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2010年2月18日 (木曜日)

Google Buzzはプライバシー保護法に違反するとして,EPICがFTCに対し調査を要求

下記の記事が出ている。

 Google Buzz 'breaks privacy laws' says watchdog
 BBC: 17 February 2010
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/8519314.stm

FTCは既に調査を開始しているようだし,各国のプライバシーコミッショナー(個人データ保護官)も同様に調査を開始する見込みのようだ。

もしかすると,今後,Google Buzzの機能だけではなくTwitterそれ自体がプライバシー侵害的なものとして違法だと判定され,そのサービスの提供が禁止または抑制される可能性も全くないわけではない。

日本の企業は,そこらへんのところをよく見定めるべきだ。安易に「コバンザメ商法」や「物真似商法」をやることはとても危険だ。バスに乗り遅れても,行き先をちゃんと確認しないまま刑務所行きのバスに乗ってしまうよりはずっとましなことだ。

また,ネット上でサービスを提供する企業一般にいえることかもしれないが,「おもしろい」というだけの理由で特定の技術の応用をビジネスにするような傾向はやめにしてほしい。それは,ITの発展でも技術開発でも何でもなく,単に社会に害悪をもたらすだけの違法行為になるかもしれないということを常に自覚すべきだろう。

全てのビジネス上の行為は,適法行為でなければならない。このことは,民法の初歩の初歩であり,基本中の基本だ。そのことを知らない者は絶対に経営者になっていはいけない。もし経営者が法学部出身者でないのであれば,重要な問題については常に顧問弁護士などに意見を求めるべきだし,その法律上の見解を尊重すべきだろうと思う。

一般論として,それぞれ自分の専門分野についてはプライドをもっても構わないが(←本当は,プライドも自意識ももたず,平常心を常に維持している状態が理想というものだろう。),自分の専門領域に属しないことについても「自分は万能の人間であり,何でもわかっている」と自己評価することは,破滅の道へとつながる。

人間は,神ではない。

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