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2010年2月10日 (水曜日)

DNAを用いた捜査技術は,特定個人の識別から家族類推へ

現在,捜査におけるDNA鑑定は,ピンポイントで特定の個人を識別することに用いられることが多い。しかし,理論的には,特定の家族の中だけで共通になっている遺伝子要素というものが存在するはずであり,それを識別することによって,特定の家族の中の「誰か」が犯人だということまで絞り込むことが可能だ。ここまでは理論的な話なのだが,現実にその技術を導入し始めている国があるようだ。下記の記事が出ている。

 Police debate use of family DNA to ID suspects
 AP: Feb 9, 2009
 http://www.google.com/hostednews/ap/article/ALeqM5jrOJgCF8dW95v6ckmUFdiUdBT3xgD9DORCUG0

今後,個人のプライバシーの問題だけではなく,家族や親族など一定の集団のプライバシーが議論の対象となりそうだ。

ただし,日本の民事訴訟法及び訴訟法理論はあまりにも硬直的で古色蒼然としているため,このような一定の集団(またはその代表)を原告とする訴訟に柔軟に対応できるものではない。学者は,「共同訴訟」のパターンを議論するのが大好きかもしれない。しかし,世間で大事なことは理論の優越性ではなく,理論の実用性であるかもしれない。ここらへんに,感覚のギャップのようなものがある。

というわけで,まごまごしている間に,事実だけがどんどん進行していきそうだ。

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