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2010年1月14日 (木曜日)

FBIがハイチ地震復興募金詐欺を警告

昔から火事場泥棒というものがあるが,災害の際には募金詐欺のようなものが横行する傾向がある。現実には,災害のときだけではなく,比較的日常的に,都内の駅前などで募金を装った詐欺が横行している。本物の募金活動も存在するけれども,都民の多くは,駅前での募金という行為に対して疑いの目をもっているというのが本音ではないかと思う。しかし,本当に大災害が発生すると,そのように冷静に疑う目が濁ってしまうことがある。だから,詐欺にひっかかる。

FBIは,ハイチでの大規模地震の復興支援詐欺のようなものが横行するだろうと予測し,その警告を出している。

 FBI warns of Haiti relief fraud
 AFP: January 13, 2010
 http://www.google.com/hostednews/afp/article/ALeqM5jJJ3pLdOQjCzZp-4ZyompHIMDTkA

日本でも,もし何らかの大災害が発生すれば,ネット上でも駅前でも同様に募金詐欺が横行することになるだろう。

普通の人の感覚からすれば,「なんで人の善意につけこんでそんなあくどいことをするんだ?」と思ってしまうけれども,常習的な詐欺犯の感性は普通の人とは全く異なった構造をしていることが多いというのが実情だ。常習的詐欺犯に対しては,同じ人間だとは思わないほうが賢い対応だと言える。

ちなみに,特定の国際機関などが行う救援募金についても不明朗な部分が全くないわけではない。その収支報告がきちんとなされ,募金者が納得できるのであれば,募金をどのように支出してもかまわないと思うのだが,現実にはよく判らないことが多い。そして,善意の募金の中から何億円もがその組織の「理事」などの高額報酬に消えてしまい,被災者の手には全く届かないというような場合においては,社会問題となり得る。仮に結果的にそうなってしまったとしても,事前に「理事報酬の総額及びその他の人件費の内訳等が事前に募金者に告知されており,その金額を差し引いた残額から必要経費を更に控除した残額のみが被災者または被災者を支援する組織にわたる」という明細的な事項が明示されていれば問題が少ないかもしれない。しかし,もしそうでないとすれば,詐欺とはいわないにしても募金者を愚弄する行為であることだけは間違いない。

私は,一般に,特定の組織の理事がその立場に相応の報酬をもらうことそれ自体は間違ったことだとは思っていない。本当に真剣に仕事に打ち込んでいるというのであれば,その仕事に見合った相当の報酬が支払われて当然だとも思うし,仕事の遂行に必要な経費の支出も認められるべきだろうと思う。しかし,募金に限定すると,募金という行為の本質からして,その募金を取り扱う特定の組織の理事等の報酬は必要以上に高額であってはならないし,まして,名目だけの理事であって実質的には何も仕事らしい仕事をしていないといった場合には,基本的に報酬を与えるべきではないという社会規範のようなものがあるのではないかと思っている。

募金者は,そのような組織の「理事」等に贅沢をさせるために募金するのではない。1円でも多くのお金が被災者の復興支援に役立ってほしいと願って募金するのだ。

なお,日本の警察は,最初から詐欺目的でなされる募金行為に対する対応もまた非常に甘いのではないかと思っている。

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