« 2010年には更に強力なサイバー攻撃用ツールが開発され,防御が間に合わなくなってしまうかもしれない | トップページ | 英国:税金還付詐欺メール »

2010年1月31日 (日曜日)

英国:通信傍受が更に拡大する可能性

英国では,様々な理由により通信傍受がなされており,政府もそれを推進している。ネット上だけではなく,現実世界においてもいたるところに監視カメラが設置されている。つまり,英国は,個人の秘密を守ることがほとんどできないくらいのレベルの監視社会になりつつあるようだ。この傾向がますます加速されるらしい。下記の記事が出ている。

 Home Office presses ahead with web interception
 ZDNet UK: 29 Jan 2010
 http://news.zdnet.co.uk/security/0,1000000189,40012777,00.htm

英国のこうした動きは,EU政府の目から見れば問題とされている。しかし,英国は方針を変えることがないだろう。英国は,EU加盟国の中では非常に独特の存在だ。第二次世界大戦において,ドーバー海峡という天然の障壁を越えてナチスドイツ軍による爆撃やロケット攻撃がなされたり,Uボートによる攻撃がなされたりしたことが現在の英国の姿勢を形成してきたのかもしれない。

また,日本人は,一般に,欧州というと「一体として存在している」という具合に,やや漠然と理解しがちだが,本当はそうではない。欧州では過去何千年かの間に非常に広大な領土を有する帝国(王国)ができたこともあるが,他方では非常に長い期間にわたって戦争にあけくれる歴史もあったわけだし,その動因となる要素は現在でも存在し続けている。

|

« 2010年には更に強力なサイバー攻撃用ツールが開発され,防御が間に合わなくなってしまうかもしれない | トップページ | 英国:税金還付詐欺メール »

コメント

高橋郁夫先生 こんにちは。

「誰と誰がという事実」はcommunicationではないとしている国は多数ありますね。ただし,EUの公式見解では,「誰と誰がという事実」も個人データに含まれるため,結局,そのような通信傍受は個人データ保護指令に反するという論理になるのだろうと思います。このような見解の相違が解消する可能性はないだろうと考えています。

投稿: 夏井高人 | 2010年2月 1日 (月曜日) 08時50分

キメイラさん こんにちは。

英国は,007の国ですからね。(笑)

投稿: 夏井高人 | 2010年2月 1日 (月曜日) 08時47分

RIPAによると通信データについては、法執行機関のみの判断のみでデータが取得されます。

もともと、誰と誰がという事実については、「コミュニケーション」ではないと考えられています。

もっとも、ナオミ・キャンベルやマイケル・ダグラスのおかげで(?)、プライバシ法が21世紀になってから、ちょっぴり発展していますね。

投稿: 高橋郁夫 | 2010年2月 1日 (月曜日) 07時26分

 英国の通信傍受法(1985年通信傍受法)は次の本邦法務省日本語サイトが要領よくまとめてます。私のような英語原文リサーチが語学力と歳(老眼で辞書の小さな文字の判読が辛い^^;)で難儀する者には概要入門レベルで助かります。m(_ _)m
「連合王国の経済の安定のため」にまで通信傍受を認める御国柄で「下部構造が上部構造を決定する」と看破した英国経済学者故人のテーゼを追認したのでしょうか(笑)。     
http://www.moj.go.jp/HOUAN/SOSHIKIHO/COMPARE/britain.html

投稿: キメイラ | 2010年1月31日 (日曜日) 08時23分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 2010年には更に強力なサイバー攻撃用ツールが開発され,防御が間に合わなくなってしまうかもしれない | トップページ | 英国:税金還付詐欺メール »