ロシアのサイバー犯罪組織なるものは本当に存在するのか?
FBIがロシアのサイバー犯罪組織の脅威なるものを報告してから随分と時間がたった。その間,関連する書籍や論文等も出された。ところが,最近になって,そのサイバー犯罪組織の実像について,異なる意見も出始めているようだ。
The Evil (Cyber) Empire
Newsweek: 01/01/2010
http://www.newsweek.com/id/228674
私見によれば,「その構成員が誰なのか」という点については不明であるにしても,確かにサイバー犯罪組織は存在し,活動し続けている。それらの組織は複数存在しており,中には専ら詐欺や金融犯罪に手を染めることに熱中している組織もあれば,サイバー攻撃(サイバー戦争)のための専門組織ではないかと疑われるものもある。しかも,それらの組織は,もしかすると相互に連携しているかもしれないという疑いもある。
とはいえ,何しろ闇の世界のことなので,本当のことはよく判らない。
にもかかわらず,攻撃を受ける側としては,その攻撃に対する防御を考えなければならないということにはいささかも変化はないし,警察としては,どうにかしてその組織の全容を解明し,犯人検挙につなげたいということに猛烈な意欲を持ち続けていることにも何らか変わりがない。
そして,サイバー戦争は,更に続くことになる。
おそらく,もっともっと激化することになるだろう。「民間による個々の情報セキュリティ対策だけでは到底もたないような事態がいずれ発生することになるだろう」というのが私の近未来予測だ。
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