プライベートクラウドは既存のネットワークシステムを破壊してしまう危険性がある
グローバルなクラウドコンピューティングサービス(パブリッククラウド)に重大な問題点が数多く存在するということについてはこれまで何度も触れてきたとおりだ。ところが,ローカルなクラウドコンピューティングサービス(プライベートクラウド)にもかなり大きな問題点が存在するということが明らかになってきたようだ。下記の記事が出ている。
Private clouds can make or break your network
ZD Net UK: 24 Dec 2009
http://resources.zdnet.co.uk/articles/comment/0,1000002985,39938295,00.htm
この記事で触れられている問題点は,設計,実装~運用にいたる様々な場面のことであり,単純に技術だけのことではない。要するに,インターネットを含むコンピュータネットワークの世界は自由な場所ではなくなるということに尽きる。
この見解が正しいかどうかは判らない。しかし,もし仮にそうだとすれば,世界規模で著しい知性の後退減少が始まり,おそらくはクラウドのシステムを管理する技術者を確保することができないような状況に至り,そして一気に崩壊することになるかもしれない。仮にそこまでいかないとしても,一般論としては,レガシーなシステムに依存し続けるテロリストやサイバー犯罪者のほうがずっと高度なスキルを維持し続ける結果,相対的に警察や軍の能力が低下することになり,治安も乱れることになるだろうと予測できる。パンとサーカスで市民を徹底的に堕落させたローマ帝国は,そのまま没落へと突き進んでしまった。それと同じことだ。
というわけで,プライベートクラウドについても法的な問題点がないかどうか,検討しなおしてみようと思う。
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