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2009年12月11日 (金曜日)

ヒト遺伝子特許-Myriad事件訴訟

日本国の特許と関連する訴訟においては,原告適格等が非常に狭く解釈されることがあるので難しい面がないではないが(←特許法上の特許無効審判の申し立てについては,原則として,「何人も」申し立てることができる。),米国の訴訟実務では(特に憲法訴訟において)比較的緩やかに解釈されることがあるので,ときどき面白い判決がなされることがある。

ヒトの遺伝子について特許を付与することが可能かどうかについては議論がある。一般的には遺伝子そのものを特許化することはできないとされておりながら,遺伝子を解析した結果を応用した医療技術や医薬品等については特許が付与されることがある。

米国で争われてきたMyriad事件について,大きな進展があったようだ。それに伴い,議論が活発化してきている。

 Genetic Research Spurs Fight Over Patents Tied to the Body
 Wall Street Journal: DECEMBER 10, 2009
 http://online.wsj.com/article/SB126041358100284931.html

 AMP's BRCA Patent Suit Against Myriad Will Move Ahead, But There May Be a 'Silver Lining'
 GenomeWeb: November 03, 2009
 http://www.genomeweb.com/blog/amp%E2%80%99s-brca-patent-suit-against-myriad-will-move-ahead-there-may-be-%E2%80%98silver-linin

 Ruling in Myriad/BRCA case: can anyone challenge any patent at any time?
 IP Biz: November 03, 2009
 http://ipbiz.blogspot.com/2009/11/ruling-in-myriadbrca-case-can-anyone.html

 European Groups Oppose Myriad's Latest Patent on BRCA1
 http://jnci.oxfordjournals.org/cgi/content/full/95/1/8

なお,Myriad事件について12月1日に連邦地裁ニューヨーク州南部地区裁判所がした決定文は,下記で入手することができる。

 Association for Molecular Pathology, et al. v. United States Patent and Trademark Office, et al.
 United States District Court Southern District of New York: Decision
 http://www.bio.org/ip/documents/MTDdecision.pdf

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