米国:Facebookが,プライバシー問題による規制強化をやめさせるために政府及び議会に対するロビー活動を活発化
下記の記事が出ている。
Facebook hires team to lobby governments on privacy issues
Telegraph: 29 Dec 2009
http://www.telegraph.co.uk/technology/facebook/6904309/Facebook-hires-team-to-lobby-governments-on-privacy-issues.html
私が思うには,ちょっと違うんじゃないかと思う。Facebookの経営陣の経営センスを疑いたい。なぜなら,有力なロビイストを雇うためには相当の金額の報酬を用意しなければならないのだが,それだけの資金的余裕があるのであれば,プライバシーポリシーを改善し,情報セキュリティを強化するための投資にまわすべきだからだ。脆弱なシステムと劣悪なポリシーを改善しないままで「ビジネスを認めろ!」と主張するのは,どう考えても間違っている。
私の近未来予測としては,結局,規制強化をやめさせるためのロビー活動は成功するだろうと思う。つまり,表面的には新たな規制法は制定されない。しかし,連邦政府と議会は,プライバシーポリシーと情報セキュリティの改善が確認できることを絶対条件とすることもほぼ間違いない。つまり,もともと支出すべきであったプライバシーポリシーと情報セキュリティの改善のためのコストの支出を抑えることはできず,かつ,有力なロビイストに巨額の報酬を支払うことになって,一気に経営状態が悪化する危険性がある。
要するに,世の中,「うまい話」などどこにも実在しない。
| 固定リンク
コメント