epicが,人間の容姿を透視して裸体画像データを取得するシステムが違法であるとして提訴
現在広く用いられているX線による検査装置は,人間の皮膚や筋肉などを透視し,骨格その他の比較的硬いもののスケルトン画像を収集するシステムだと言える。ところが,衣服だけを透視し,その中の様子を画像データとして収集するシステムは,自動的に裸体画像を収集するシステムとなる。そのような裸体画像収集システムは,透視の程度としてはX線による普通の透視よりも徹底していないことになるが,人間のプライバシーや羞恥心を侵害する危険性の程度としては著しく高い。このようなシステムが裁判所の安全確保のための所持品検査システムとして既に導入されているようなのだが,epic(Electronic Privacy Information Center)は,そのシステムの運用がプライバシーに対する重大な侵害になるとして,訴訟を提起した模様だ。
EPIC Files Lawsuit for Information about "Digital Strip Search" Devices
EPIC: December 18, 2009
http://epic.org/2009/12/epic-files-lawsuit-for-informa.html
おそらく,日本にも同様のシステムが存在し,既に運用されていると推測する。もちろん,遠赤外線カメラのように,盗撮目的で悪用されている電子機器も既に多数存在する。現代社会というところは,衣服をちゃんと身にまとっていても強制的に裸体にさせられてしまう社会のようだ。
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