2010年にウイルスに狙われるソフトウェア予測トップ10
Microsoftの製品が依然として狙われ続けるらしい。利用者の数が非常に多いので仕方のないことだろう。そして,AdobeのPDFが更に狙われ続けるとの見込みのようだ。本当にそうなるかどうかは判らないが,思わず頷いてしまう。下記の記事が出ていた。
Adobe predicted as top 2010 hacker target
Register: 29th December 2009
http://www.theregister.co.uk/2009/12/29/security_predictions_2010/
あくまでも一般論だが,日本国政府は,審議会の議事録などの資料をWeb上で積極的に情報公開するようになった。それ自体は非常に良いことだと思う。これまではごく一部の関係者だけが資料を手に入れ,いわばボトルネックを利用した時間差攻撃(情報の独占)のような感じで社会的に相対的優位を保つことができた。同様に,政府の審議会等の資料を顧客に対するアウトプットの中にはりつけて提出しただけで暴利を貪るようなビジネスが成立可能だった。これは,そのような者がもつ能力や資質とは全く無関係のことであり,不合理と言えば不合理。悪く言えば,政府担当者と特定の交友関係を有する者だけが社会的に優位な地位を得ることができた社会だと言えるだろう。
しかし,これからはそういう時代ではない。ほとんど全ての情報に対して誰でもアクセスできるようになる。ただ,その情報の価値を正確に判定し,正しく理解し,そして活用する能力が重要になる。ただし,そのような能力は先天的なものであり努力によっては得られないものであることが多いので,嫉妬や羨望から逆に迫害されてしまう可能性はある。つまり,そのような能力があったとしても金銭的利益には結びつかないかもしれない。そして,社会は,全体としてもっと歪んだ暴力的な方向へと向かってしまうかもしれない。
要するに,情報化社会は必ずしも合理的な世界ではないかもしれない。
ともあれ,日本国政府は,これからもPDFでもって審議会の資料を提供し続けるだろう。それが電子政府を構築する目的の一つであったことは周知のとおりだ。そのような資料はとても重要だ。資料それ自体の情報としての価値だけではなく,審議会における議事録等を通じて,本当に優れている人は一体誰なのか(また,その逆の者は誰なのか)を国民が正確に知り判断するためにも重要だ。そういうこともあるので,日本国政府は,PDFで提供される情報やデータのセキュリティを確実なものとするよう,更に努力を続けてもらいたいものだと思う。
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