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2009年11月30日 (月曜日)

PETs(Privacy Enhancing Technologies)

これまで何度か渡欧してPETs(Privacy Enhancing Technologies)の研究を続けてきた。欧州では,とりわけ英国のように日常当たり前のように政府や警察による監視がなされている一方で,それを阻止するための研究も盛んで,EU政府も何らかのかたちでそれにコミットしていることが多い。日本国の場合,PETsの研究はほとんど皆無に近く,情報セキュリティの専門家(技術系)と意見交換をしてみても,そもそもPETsについて何も知らないということが普通だ。もしかすると私の感覚だけ狂っているのかもしれないけれど,日本の学問状況には奇妙な偏りがあるように思う(←文部科学省から提供される科研費の額が巨額になっており,かつ,それに依存する割合が非常に高い状態が継続しているという状況が存在していると,意識的にまたは無意識のうちに迎合的で偏りのある研究者になってしまうことがあるのではないかと想像している。)。あくまでも一般論だが,監視とプライバシー保護の両方をバランスよく,かつ,徹底的に研究するのでなければ,社会常識のある健全な研究者であるとは言えないと信じている。下記の記事を読んでいてそう思った。

 Commission Workshop on Privacy Enhancing Technologies
 EDRI: 18 November, 2009
 http://www.edri.org/edrigram/number7.22/pets-workshop-commission

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