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2009年7月 5日 (日曜日)

米国:司法省がGoogle Book Searchに違法行為がないか調査を開始

Google Book Searchについては,集団訴訟(クラスアクション)の和解が行われた結果,それが正当・適法であることを所与の前提として,その法的効力が日本国にも及ぶかどうかが主たる論点となってきている。しかし,米国司法省は,Google Book Searchの適法性について調査を開始したようだ。

 DOJ officially opens investigation into Google Book Search
 The Industry Standard: 07.02.2009
 http://www.thestandard.com/news/2009/07/02/doj-officially-opens-investigation-google-book-search

米国のクラスアクションは,日本の選定当事者の制度と似た訴訟制度の一つではあるけれども,かなり違った要素をもっている。クラスの範囲の設定とそのクラスの中に誰が含まれるのかという点において日本の制度と決定的に異なっている。私自身も,知らない間に米国で行われていた某クラスアクション(←Google Book Searchの事件とは全く無関係の事件)のクラスの一員であったとの連絡をその訴訟での和解が成立した後に受け,非常に驚いたことがある。他方で,クラスアクションの運用実態を見ると,いわば「馴れ合い」または「できレース」的にクラスアクションの制度を濫用し,速やかに和解を成立させ,これを免罪符と同じように濫用する例が頻発しており,むしろそのような制度濫用例のほうが常態化しているとの批判さえある。

日本では,事実を踏まえた実態調査をちゃんとしないまま,金科玉条であるかのように「クラスアクション」を崇拝する者もあるが,あまり感心しない。


[追記:2006年7月6日]

関連記事を追加する。

 【主張】グーグル図書館 時代に合わせた法整備を
 産経ニュース:2009.7.6
 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090706/biz0907060302000-n1.htm

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