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2009年7月31日 (金曜日)

Facebookで,利用者プロフィール画像の無断使用が問題化

Facebookの利用者は莫大な数に及ぶらしいのだが,そのプロフィール写真などを本人に無断で商業宣伝広告等に転用する事例が大量に発生し,問題化しているらしい。この場合,オプトアウトしようにも事実上不可能なので,取られ損という結果になってしまう。

 Third-Party Ads Give Facebook an 'Image' Problem
 SciTech: July 29, 2009
 http://www.foxnews.com/story/0,2933,535460,00.html

おそらく,今後,日本でも同じような問題が現実化することになるだろう。

悪質な事案については,名誉毀損罪や著作編法違反の罪で告訴をすることも考えられる。加害者が国内に所在している場合には,それでもってどうにかいける場合もあるかもしれない。しかし,加害者が国外にいる場合は別だ。サイバー犯罪に対する国際協力があまり進んでおらず,SNSなどのサービス提供には(実際には)何の問題解決能力もないという現状では,泣き寝入りになってしまうことが少なくないだろうと予測する。

抜本的には,「ネット上の商業宣伝広告を原則として禁止し,違反者は可能な限りの厳罰に処する」という法制を全ての国が導入すれば問題を根絶できる可能性がある。しかし,そのような法制を設けることについて賛成する者は皆無だろう。

事前の予防策としては,要するに,「SNSを使わない」という消極的な手段しかないかもしれない。

いずれにしても,個人情報(個人データ)の保護にしろ何にしろ,オプトアウト(Opt-out)なる手法がいかに無力であるかが次第に実証されつつあるプロセスの中に我々は生きていることだけは間違いないと信ずる。

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