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2009年6月 7日 (日曜日)

特定の商標の周知性についてインターネット上のブログ記事の記載により事実認定をした事例

商標権関連の紛争に限らず,一般に,ある事柄が「周知されている」または「公知である」という事実を証明することは,必ずしも容易でない場合がある。「インターネット上で広く知られている」という主張をしたとしても,その証明手段がほとんどない。ある商標権関連の判決を読んでいたら,たまたまインターネット上のブログ記事の記載に基づいて事実認定をしている判決を見つけた。

 知的財産高等裁判所平成21年05月28日審決取消請求事件判決(平成20(行ケ)10439号)
 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090528161150.pdf

一般に,ブログに書かれている記事が,どの時点で,誰によって書かれたものであり,当該訴訟等の提起の時点の前後で内容的に変動がないかどうかなどの点については一応措くとしても,ブログ記事の読者がどれだけ存在するのかを実際に証明することもまた必ずしも容易ではない。アクセスカウンタが付けられていても,そのブログ記事を掲載した者本人が何度もアクセスして閲覧すればカウンタの数字を膨らませることができるから,アクセスカウンタの数字はほとんど何の証明力ももっていないことがある。なかなか難しい問題だと思った。

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