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2009年6月 5日 (金曜日)

英国:海賊版抑止の最終兵器は,警告と接続遮断

著作権のあるコンテンツの海賊版は数え切れないほど存在し,権利者は毎日のように怒りの声をあげている。ネットの技術を普及させ,ネット上で自由にコンテンツのやりとりをするのが当たり前という文化を醸成させてしまった以上,最初から予想された事態であるとはいえ,権利者にとっては我慢のならない状態にあることは言うまでもない。

とりわけ海賊版に対しては様々な法的対応が試みられてきたけれども,必ずしも成功しているとは言えない。BBCによれば,英国政府は,海賊版対策として,「警告と接続遮断」というアプローチを検討しているようだ。

 'Slow lane' for copyright thieves
 BBC: 4 June 2009
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/8083866.stm

このアプローチは,ISPによる帯域制限を含む技術的措置を中心的な内容とするもののようなのだが,確かに一定程度の効果を見込むことは可能だろう。しかし,電子技術の進歩によって,帯域制限をしても全く何らの抑制にもならないくらい超高速度で大容量の通信システムがいずれ登場するだろうから,このアプローチもまた,結局は,いずれ意味のないものとなっていくのではないかと思われる。

[追記:2009年6月10日]

関連記事を追加する。

 Pirates 'ignore' warning letters
 BBC: 10 June 2009
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/8091107.stm

いずれにせよ,今後,「国によるISPの管理」のようなことがどんどん進むことになるだろう。ISPの経営者は,少し先の未来をよく考えておく必要がある。

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