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2009年6月23日 (火曜日)

EU:ビデオゲームによる少数者被害に関する公聴会

EUでは,ビデオゲーム(テレビゲーム)によって少数者(minor)が何らかの被害を受けることが問題になっているようだ。この少数者の被害の中には,人種差別,生まれ,性別,社会的身分,職業などによる差別等が含まれる。このことに関して,娯楽のためのビデオゲームであっても社会的文脈を正しく認識・理解した上でビジネスを展開すべきだという主張がある。7月8日に,ブリュッセルで,このことと関連する公聴会が開催されるようだ。

 Hearing on video games and protection of minors
 Brussels, 8 July 2009
 http://ec.europa.eu/avpolicy/reg/minors/video/hearing/index_en.htm

日本では,この手の議論は低調かもしれない。むしろ,無神経または無感覚と言ってもよいかもしれない。このまま放置した場合,日本のゲーム業界が海外でとんでもないペナルティを喰らう時代が来るかもしれないから,今の段階から自主的なガイドラインなどを策定し遵守するようにしておいたほうが結果としてベターなのではないかと思う。

ちなみに,日本がこのように不感症のような状態になっていたのは,テレビなどで無節操で差別的で暴力的な「おわらい」が横行しており,社会全体に重大な悪影響を与え続けているというのに,何も効果的な方策を策定・実施してこなかった担当官庁にも相当の責任があると考えている。関西では「どついて」も別にどうということはないのかもしれないが(←私は東北地方出身であり,関西地方のごく一部に流通しているものと一般に理解されている非常にローカルで粗暴な文化を基本的に理解できないし,自分の中に取り入れようとも思っていないので,関西地方ではどこでも一般的に,「どついて」も特に問題とならないという認識は,もしかすると間違った認識かもしれない。なお,個人的には,映画作品などで喧嘩のシーンを撮影する場合など特別な場合を除き,仮にそれが冗談であったとしても,一切「どついて」はならないと考えている。基本的に下品だ。ちなみに,関西地方の某地域に存在すると一般に認識されている「いけず」という非常にローカルな文化も何となく私にとっては人間のもつ陰険さ,凶暴性,攻撃的性向といった要素を露骨に示すもののように思われ,到底受け入れがたいものの一つだ。これまた生まれ育った環境の違いに起因する感性の相違なのだろうと思う。しかし,私のほうが一方的に妥協し,屈従しなければならない理由は一切ない。お互いにそれぞれローカルな文化を背景にしながら生きているので,私の中にビルトインされている非常にローカルな文化的背景と関係のない感性というものは,私の心の中では成立しがたいものだろうと思う。)。そのような無節操なテレビ番組を見て育った世代が無節操なビデオ作品をつくってしまうのは当然の成り行きというものだろう。

日本国は,行政主導国家として監督官庁がきちんととりしきるという前提で運営されてきているのに,実際には担当官庁や警察が何もしないというのでは,無政府状態であるのとあまり変わらない。

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