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2009年5月 5日 (火曜日)

ニュージーランドの著作権法改正は失敗か?

ニュージーランドでは,改正された著作権法が施行された。ところが,様々な混乱が発生し,議論を呼んでいる。失敗かもしれないという見解もある。

 Five things New Zealand's copyright law rewrite must cover
 ars technica: May 3, 2009
 http://arstechnica.com/tech-policy/news/2009/05/nz-to-toss-copyright-law-start-from-scratch.ars

観念的・抽象的にはうまくいきそうなことでも,現実に制度を運用するのは人間であり,コンピュータ・システムやデータベース・システムや苦情処理を管理・担当しているのも人間だし,現時点では意味論的解析の理論(とりわけ状況と文脈による意味と機能の変化)及び工学的応用それ自体が全く不可能である以上(←理論構築及び工学的アプローチの前提として,人類全ての認識と語彙を理解し処理できるだけの神がかりともいうべき莫大な教養といかなる文学者よりもはるかに優れた「コトバ」のセンスをもった人間でなければ,意味論的処理をするための極めて簡単なシソーラスを構築することさえ全くできない。辞書に印刷されていることを並べ替えるだけでは何の効用もない。),コンピュータプログラムによる違法コンテンツや違法サイトの自動識別(「コンテンツやストリームのフィルタリングを含む。)など到底成功するはずがないので,どうやっても「ある程度の緩み」をもった制度設計しかできないはずなのだが,なにごと理想論を追求すると,様々な問題が出てくる。

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