過ぎたるは及ばざるが如し
実際にはスイスのほうがより厳しい監視国家となっているのだが,一般的には,英国は世界最高の「監視国家」として知られている。テレビ映画『プリズナーNo.6 』(1967~1968)は,まさに英国だからこそ成立し得た映画だと言っても良い。いま観ても本当に興味深いテレビ映画だと思うし,すべてのテレビ映画の中でも最高傑作だと言って過言ではないだろう。
ところで,その英国で,監視用モニターの映像が多すぎて処理不能という事態が発生しているらしい。
「データが膨大で手が回らない」--監視カメラ大国の英国で警察が悲鳴
CNET Japan: 2009/05/18
http://japan.cnet.com/news/sec/story/0,2000056024,20393264,00.htm
当然のことと言えば当然のことで,こうなってしまうことは誰にでも容易に予見できたと思う。
日本では,今後ますます監視用モニターの設置が推進されることになるだろうけれど,画像を解析して犯罪捜査に役立てるところまでもっていくために膨大な数の警察官が必要となる。しかし,その人件費やシステムの管理・維持費をまかなうだけの財政的基盤は現在の日本には存在しない。つまり,日本でも(経済的な理由により)破綻することが確実だということが可能だろうと思う。
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