英国は電化製品のリサイクル率最悪国?
BBCによれば,英国は電化製品のリサイクル率が最低の国なのだそうだ。
UK 'worst electrical recycler'
BBC: 22 May 2009
http://news.bbc.co.uk/2/hi/technology/8063115.stm
しかし,ちょっと冷静になって考えてみると,「リサイクル率が低いと,どうして悪いのか?」という点について,完全に納得のいく説明を得ることが非常に難しいことに簡単に気付くことができる。だからといって,ゴミをどんどん出してよいと言っているわけではないが,地下資源の消費が進めばその廃棄(排出)もどんどん出るのが当然のことだ。「景気が良い」ということは,「資源を消費し,廃棄物を大量に排泄する」というのと完全に同義だ(←「ヒト,モノ,カネ」で説明することは,経済現象の表層にある現象面の説明としては正しいかもしれないが,その本質を微塵も説明していないことになると思われる。)。他方で,昨年9月以来の景気の低迷により,流通や排出の絶対量は明らかに大幅に減少しているはずなのに,いまだに「率」だけでものごとを考えようとするのは,相当の愚者か詐欺師か何かでなければできないことだろうと信じている。「絶対量」という要素は非常に重要な要素であり,ある構成要素が一定の分量未満であるかそれ以上であるかによって,物理現象それ自体が変化してしまうことさえある。リサイクルだけではなく,どんなことを考える場合でも全く同じであり,「絶対値」という要素を無視して「率」だけで考えてみても,所詮うまくいくはずがない。
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