自然界から学ぶ
情報セキュリティの基本概念には実際にはきちんと定義ができていないものが少なくない。正確に言うと,形式的な定義は国際標準などに定められているのだけれど,実態に即していなかったり,内容空虚であったりするものがある。そこで,国際標準や通説の考え方などを一切無視し(←国際標準や通説は共通の約束事としての重要な社会的機能をもっているのだが,それが最大の効用でありかつ唯一の効用であるのに過ぎない。それらが実質的に正しいという保障はどこにも存在しない。),事実に即して正しい定義を求めて勉強を始めたのが5年ほど前だった。そうこうするうちに,自然界(森羅万象)から学ぶべきことの多さに気付き,生態学,環境学,自然史学の領域にもぐりこんで約3年が経つ。そこで得られた知見はすでに自分の情報セキュリティの実務や仕事の中に反映されており,おそらく私が他の同業者と比較して一味違う部分をもっているとすれば,たぶんそのことに起因するところが大きいのではないかと思う。
私は,このような勉強を更に深めたいと思っている。例えば,情報セキュリティの世界では,しばしばCIAの3要素が説かれる。しかし,CについてもIについてもAについても,納得できる定義を見出せたことがない。文言や概念を理解できないという意味ではない。文言で示されている概念や定義などがどこか根本的なところで間違っているのではないかとしか考えられないからだ。もし自分の感性が正しいとすれば,現状の情報セキュリティの基本理論と基本的な手法の大半は,根本的なところで間違っていることになる。
いつも非難されているとおり,「素人が何をぬかすか」と怒られそうだ。
でも,平気だ。
そのようにして非難する者に限って,私の認識や理解のほうが正しかったということが後日確定すると,「夏井さんが言うよりも前にボクのほうが言っていたことなんだけどね」と言うのが常だったからだ。これからもそうさせることにしよう。そのような人は,自分に対する世間からの信頼を自分自身でボロボロにし,自分の言動に責任をもたない奴だという世間からの評価を更に強固なものとするような営みを日々積み重ねていることに気付かないほど愚かな人々であり,私からいちいち反論するのも馬鹿馬鹿しいことだという心境に至ったからだ。そんなものは気にしないで,わが道を行くことにする。
というわけで,更に研究を進めたいと思う。成果は着実に積み重なってきた。自信がある。
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