総務省:フィルタリング推進業務を行う者の登録等に関する省令案に対する意見募集の結果
総務省のサイトで,「フィルタリング推進業務を行う者の登録等に関する省令案に対する意見募集の結果」が公表されている。
青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律に基づくフィルタリング推進業務を行う者の登録等に関する省令案に対する意見募集の結果
総務省・経済産業省: 平成21年2月17日
http://www.soumu.go.jp/s-news/2009/090217_9.html
上記で公開されている文書の中の意見と回答にも記載してあるが,このフィルタリングは,児童が有害サイトにアクセスしないよう,児童の保護者がフィルタを設定するかどうかを判断・決定するという枠組みに基づいている。つまり,中国などで実施されているフィルタリングのように,政府が指定したサイトなどに対して一律にアクセス制限をかけるというものではない。
しかし,別の課題もあり得るのではないだろうか?
例えば,かつて,わが子を積極的にアダルトビデオに出演させたり,ブルセラさせたりしていた親のことが報道されたことがあるが,親が適切に親権を行使したり,判断できなかったりする場合,「親が判断・決定する」という枠組みが前提にしている理想的状態が最初から期待できないことになる。そして,そのようなタイプの親は,かなりたくさん存在しそうだ。現実に,非行の事例などの傾向を見ると,家庭が悪いせいで悪くなってしまう子が非常に多い。そのような家庭の中には管理機能が存在していないか十分に機能していない。そもそも「家庭」または「家族」と呼ぶのに値するだけの社会関係または人間関係が崩壊してしまっているかもしれない。
そのような親に対しては,再教育(=洗脳)をするための法律を制定することになるのだろうか?
更によく考えてみると,現代では,かつて考えられていたような「理想の家庭」などどこにも存在していないのかもしれない。社会全体としては,いわば「無秩序」に近い状態だと理解したほうが良いかもしれないと思うことがときどきある。
[追記: 2009年2月19日]
親が自分の子供を売春させた事例ではないが,似たような事例があり,3名の者が逮捕された。とんでもない時代になったものだと思う。
女子中生に売春強要、横須賀の無職の女ら3容疑者を逮捕
産経ニュース: 2009.2.17
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/kanagawa/090217/kng0902172022007-n1.htm
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