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2009年2月17日 (火曜日)

英国:データ保存命令に基づくデータの保存をBTなどの大規模ISPに代行させる見込み

欧州のISPは,EUの「データ保存指令(European Union Data Retention Directive (EUDRD))に基づき,サイバー犯罪やテロリズムなどに対応するために各国政府の担当部署から命令があれば通信データを一定期間保存する義務がある。しかし,小規模なISPでは保存のためのコストが支弁できない恐れがあるため,適用除外となる。ところが,小規模ISPが適用除外となると,通信データの網羅的な保存が不可能となり,結果的に,攻撃パケット等を追跡するためのトレースバックが不可能となってしまうことがあり得る。

英国政府は,BTなどの大規模ISPに対し,小規模ISPが取り扱う通信データの保存を命ずることによって,網羅性を確保しようとしているようだ。

このような方策について,BTなどの大規模ISPは,英国政府の手先となって小規模ISPが取り扱う通信データをタッピングするのと同じだという批判があるようだ。下記の記事が出ていた。

 UK.gov to tap BT as data harvester
 Register: 16th February 2009
 http://www.theregister.co.uk/2009/02/16/eu_data_retention_transposition/

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