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2009年2月26日 (木曜日)

Gmailユーザを狙ったフィッシング

Gmailユーザだけをターゲットとするフィッシングが存在するようだ。

 チャットで詐欺サイトに誘導、Gmailパスワードを狙う
 IT Media: 2009年02月26日
 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0902/26/news030.html

他人のGmailアカウント情報を無権限で取得することが目的なので刑法上の詐欺行為であるとは言えない。このような方法によるアカウントの無権限取得は,実質的にみて不正アクセス行為(3条)の予備行為(被害者自身を道具とする間接正犯)に該当すると考えられるが,現行の不正アクセス法には予備罪が存在しない。また,アカウント情報を取得されてしまう者は,それと知らずにそのような結果を発生させてしまっているので,不正アクセスを助長する行為(4条)の共犯でもない。つまり,現時点では処罰されない可能性が高い。

あくまでも一般論なのだが,情報の無権限取得については,「情報窃盗罪」という名で呼ばれたりしながら何度か立法の可能性があった。しかし,その都度大きな反対の声が出て,立法化されないままとなっている。この点もまた再考の余地がある。

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