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2009年1月12日 (月曜日)

香港の企業家が株価操作目的で大量のスパムメールを送信したことで有罪

香港の企業家が,株価をつりあげる操作をする目的で,大量のスパムメールを送信したという罪で有罪となったようだ。

 Hong Kong businessman guilty of spam to influence stocks
 Network World: 01/07/2009
 http://www.networkworld.com/news/2009/010709-hong-kong-businessman-guilty-of.html

この事件は,「迷惑メール」というよりは詐欺事件というべきものだろうと思う。

一般に,犯罪は,それ自体が目的である犯罪も多数存在する(例えば,単純に殺したいという動機で他人を殺す場合)。しかし,別の目的を実行するための手段としての犯罪も多数存在する(例えば,生命保険金を詐取する目的で他人を殺す場合)。

スパムメールと呼ばれるものの中にも,単なる商業宣伝目的のメールであることもあるけれども,詐欺やコンピュータウイルスの感染など,他の目的のための手段としてメール送信がなされることがある。二重に被害を発生させる犯罪ということになる。まさに「踏んだり蹴ったり」で悪質な犯罪だと言わざるを得ない。

捜査機関は,表面上,単なるスパムメールのように見えるものでも,もっと重大な犯罪のための手段として用いられている場合には,頭を切り替えて捜査にかからないと,大失敗をしてしまうことになる。

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