中国:パクリ文化と国際摩擦
中国では「パクリ」が当然ということになっており,それを賞賛する向きも少なくない。感性と文化がまったく異なっているので,この点に関してまともに会話を成立させることには非常に大きな困難が伴うかもしれない。
<パクリ文化>「中国独自?」に賛否両論、国民番組のパロディーも―中国
中国ニュース通信社: 2009年1月25日
http://www.recordchina.co.jp/group/g27991.html
・・・が,しかし,中国国内だけの事柄で終わることができず,国際経済と関連を有する問題となると,「中国固有の文化である」と言って笑い飛ばすだけでは済まなくなってしまうのは当然のことだ。とりわけ,中国はWTOに加盟し,製品の輸出や貿易等によって多大の利益を得ている以上,中国固有の文化を迫害・抑圧・圧殺してでも国際ルールに順応しなければならない場面が出てくる(国内問題としても,先行して投資をしていた企業が後発企業にパクられてしまい投資利益を回収できないようなことが続発すると,非常に深刻な国内問題となることは明らかだし,中国国内の企業の間で紛争が多発することになるはずだと推測することは可能なのだけれども,現時点での中国の資本主義はそこまで成熟しているわけではないようだ。)。
米国は,中国における知的財産権の保護が適切でないとしてWTOに提訴していた。先ごろ,この問題について判定が下された。基本的には米国の主張が認められた。
中国は「知財保護が不十分」 WTO小委報告、米の訴え認める
Nikkei Net: 2009年1月27日
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090127AT2M2701127012009.html
WTO to rule in China trade dispute with U.S.
Reuters: Jan 20, 2009
http://uk.reuters.com/article/marketsNewsUS/idUKLG75767720090120
判定があったと言っても,ただそれだけでは中国にとって痛くも痒くもないかもしれない。しかし,オバマ政権は,この判定を根拠に,中国に対する様々な圧力を強めることは間違いないし,国際的な制裁の問題も浮上してくることになるだろう。
実は,米国対中国のような構図が中国対韓国というかたちで別に存在しており,なかなか難しい問題になっている。
いずれにしても,いろんな意味で,中国経済から目を離すことができない。
[追記:2009年7月29日]
関連記事を追加する。
中国製チョコレートを輸入禁止=中国製品の管理強化の一環-インド
Record China: 2009年7月27日
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=33865
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