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2009年1月31日 (土曜日)

教員免許更新講習へのe-ラーニング技術の応用

教員免許の更新講習を,インターネットを介したe-ラーニングにより実施するという試みがあるようだ。

 4大学共同で教員免許更新講習 新年度から、eラーニング活用
 Asahi.com: 2009年1月31日
 http://www.asahi.com/edu/news/TKY200901310154.html

確かに,インターネット経由で講習を受けることができれば便利だ。

しかし,課題もある。それは,「受講者をどのようにして特定するか」という問題だ。現実に,サイバー大学では,このあたりが曖昧であったため文部科学省から問題視されたことがある。類似の「なりすまし」のような事例は,日本中いたるところに無数に存在している。

この点に関して,IDカードにより本人確認すれば足りるという見解もあるが,そのような見解がまるで意味のない見解であることを理解できない者はないだろう。現実の事例として,例えば,ICカードを活用した入退室管理や出欠確認等において,(一人または複数人の)他人のカードを使うという事例がある。

そこで,より確実な「本人確認」の手法が求められることになるのだが,その「本人」の意義が多いに揺らぎ始めている。例えば,一卵性双生児やクローン人間では,DNAが完全に一致しているし,指紋や虹彩などを含む生体要素のすべてが一致しているので,生体認証が使えない。使えるのは「名前」だけだ。そうなると,IDやパスワードによる認証と何も変わらないというどうどうめぐりの状態にはまりこんでしまい,そこから抜け出ることができなくなってしまう。

結局,「Identification」とは一体何なのだろうか?

もちろん,一卵性双生児やクローン人間などのような場合を除いては,生体認証による識別は有効だろう。しかし,理論を構築する場合には,すべての場合を包含するものとして「理論」を考えなければならないので,かなりレアケースのような場合であっても,そのような場合を含む集合を前提にものごとを考えることが必要となる。

だから,悩むのだ・・・

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