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2008年12月26日 (金曜日)

国際取引における基軸通貨は?

世界規模での金融危機以降,ドルの価値が下がってしまった。日本円には,もちろんドルに代わるだけの実力はないし,それをマネジメントするだけの人材もいない。かといってユーロも打撃を受けている。ここにきて,ASEAN地域では中国の人民元が基軸通貨になるような動きがでてきている。

 <人民元決済>香港・マカオ,ASEANとの貿易で施行-中国
 中国ニュース通信社: 2008年12月24日
 http://www.recordchina.co.jp/group/g27011.html

 China to allow freer yuan trades
 BBC: 25 December 2008
 http://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/7799541.stm

世界経済は流動的であり,中国経済の状況も大丈夫とは言えないので,今後,様々な事態が発生し,不安定な状況が続くことになるだろう。もともと「お金」は,それ自体に価値があるわけではなく,実際に価値を有する「何か」と交換できるかもしれないという期待値を表現するための手段に過ぎない。幻想の一種と言っても良いかもしれない。その幻想を共有できる間は期待値も共有できることになるが,幻想が「裸の幻想」になってしまうと,期待値もまた消失する。「財産上の価値」とは,最初からそのようなものだ。物々交換の経済がベースにあり,それがきちんと機能しており,その上にサービスと物との交換の経済が乗っかって機能しているのでなければ,「お金」には何の価値もない。

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