Mac OS の違法クローンがはびこる
Microsoft Windowsの違法コピーが世界中ではびこっていることは有名な事実の一つだが,Microsoftは強烈な訴訟戦略等によってそのような事態に対応してきた。Mac OSの違法コピーまたは違法クローンも多数存在する。しかし,Appleは強気の訴訟戦略を採用することがあまりない。不思議と言えば不思議なのだが,それはどうやら訴訟コストの問題があるかららしいという記事が出ていた。
Hack of the Clones: Why Apple Can't Stop the Copies
Wired: December 12, 2008
http://blog.wired.com/gadgets/2008/12/hackers-start-u.html
一般に,企業が,訴訟によるコスト負担(弁護士報酬,訴訟費用等)よりも違法クローンによる損失(潜在的な売り上げの消失)のほうを甘受するという選択肢を選択してしまった場合,ビジネス関連訴訟を主な業務内容とする弁護士事務所(ファーム)の収入源が減少してしまうことになる。とりわけ,米国の弁護士事務所では,勝訴による成功報酬が大きいのでそのようになる可能性が高い。世の中の企業は,弁護士事務所を食わせるために存在しているわけではないので,当然のことだろうと思う。では,日本ではどうかというと,もともと訴訟による成功報酬の額が非常に低額なのでどちらとも言えないという結論になるだろうと思う。
| 固定リンク
コメント