« バチカンがやっと地動説を公認 | トップページ | Megan事件によって改正されたミズーリ州の刑法がサイバーハラスメントに初適用 »

2008年12月22日 (月曜日)

資産ベース貸出(Asset Based Lending)における知的財産権問題

日本でも資産ベース貸出(Asset Based Lending: ABL)が実際になされてきているようだけれど,いろいろと文献を読んでいる限りではまだ単純なものが多いようだ。しかし,企業の有形・無形の資産全部を包含する包括的な集合財産担保のようなものを前提に信用供与がなされる場合,その資産と関連する知的財産権の処理は,それぞれの知的財産権に適用される固有の法の相違に応じてきめこまかになされなければならない。

加えて,日本では物的財産については対抗要件の取得を要するのが普通なので,その有無との組み合わせ問題も発生する。

このような問題は,かなり面倒くさい問題の部類に属し,基本的には民商法の専門家が相当綿密に検討してみないと,それを解き明かすことができない。特許法や著作権法だけの専門家にとっては本質的に解析不可能な問題領域に属すると言えるだろう(←そもそも民法と商法は特許法や著作権法の基礎にある基本法なので,特許法や著作権法だけを習ってもそれらの法律を正しく理解することは原理的に不可能なのだが・・・)。

だから,この分野では詐欺があり得るし,まともにやっていても後日大変な法的トラブルと直面するような事態が発生しやすい。

この問題との関連で,何に気をつけたら良いのかを解説する米国法関係の解説記事を見つけた。

 Intellectual Property Issues in Asset-Based Lending
 Law.com: December 19, 2008
 http://www.law.com/jsp/ihc/PubArticleIHC.jsp?id=1202426881767

この記事を読んだだけではどうにもならないけれど,非常にコンパクトなチェックリストのような使い方はできるかもしれない。もちろん,プロ仕様ではないので,これだけでは足りない。

なお,米国では連邦法と州法との住み分けがあるので,日本とは事情が少し異なっている。そのために,日本の法制だけを念頭に置いて考えると根本的な間違いを犯してしまいそうだけれれど,考えなければならない要素それ自体としては日本の法制と共通する部分がかなりある。

|

« バチカンがやっと地動説を公認 | トップページ | Megan事件によって改正されたミズーリ州の刑法がサイバーハラスメントに初適用 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/186875/43499061

この記事へのトラックバック一覧です: 資産ベース貸出(Asset Based Lending)における知的財産権問題:

« バチカンがやっと地動説を公認 | トップページ | Megan事件によって改正されたミズーリ州の刑法がサイバーハラスメントに初適用 »