株価が急落するとマルウェアが急増する傾向がある?
ネットでちょっと調べものをしていたら,下記の記事をみつけた。「株価が急落するとマルウェアが急増する傾向にある」との見解があるのだそうだ。
株価下落でマルウェア増加、不安につけいるサイバー犯罪
IT Media: 2008年11月25日
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0811/25/news011.html
要するに,経済不安から来る不安に乗じて,偽セキュリティソフトを使ったマルウェアの被害が拡大しているとのこと。
この見解が正しいのかどうかについては評価が分かれるかもしれないが,確かに,不安につけこむ手口というものは古くから存在する。詐欺の基本手口の一つかもしれない。
古典的な詐欺の場合には,金銭や物品を奪われるだけで一応終わりになる。マルウェアの中には,詐欺の目的で用いられるものもあれば,破壊やデータの盗み取りのために用いられるものもあり,様々だ。ここらへんが古典的な詐欺と少し違う点ではある。
情報セキュリティの世界では,どうしてもエンジニア主導となってしまうし,そうならざるを得ない部分がある。現実問題として,専門のエンジニアでなければ,ネットを介した攻撃の有無とその内容を分析することなどできない。けれども,サイバー犯罪の被害が発生する契機としては,被害者となる人間の心理面での要素が機能してしまっている場合があることもまた否定できない事実だと思う。そして,そのような人間の心理面の要素は,情報技術に関するエンジニアによって理解可能であり解釈可能であるものだけとは限らない。
そこで,今後は,人間工学や犯罪心理学などだけではなく,もっと基本的な部分に属する心理学的な要素やおおざっぱな意味での社会学的な要素も含めた総合的な研究と対策が必要になってくるかもしれない。
また,それと同時に,これまでなされてきたような単純な「警告」や「お知らせ」などによる予防ではカバーできなかった部分にどうにか対処できるようになるかもしれないと思う。
例えば,危険なソフトウェアやサイトについて「お知らせ」がなされたとしても,その読み手の心理や読解能力というものがきちんと把握されていなければ,結局どんなメッセージも全然伝わっていなかったことになる場合もあるだろう。
メッセージは,発信する側によってコントロール可能なものではなく,常に「受け手」の心理と能力によってその伝達可能性及び伝達される内容の実質が大きく左右されるものだという当たり前のことをきちんと理解すべきだろうと思う。
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