電子商取引の課税
税という観点からみた場合,「電子商取引をどう取り扱うべきか」は常に悩みの種になってきた。
国をまたがる通信によって成立する電子商取引に関しては,その通信と関連する国々の課税権について国際的な問題が生ずるのは当然だ。
このことはどの国でも同じなのだが,1つの国の中であっても連邦国家のようなところでは,各州の課税権を重視すれば州をまたがる通信によって成立している電子商取引について関連する各州が課税可能であるはずなので,国内問題でありながら一種の国際問題のような様相を呈することになる。
一般には,電子商取引とは言っても,電子的な手段は決済手段に過ぎないととらえることgが多い。そのため,例えば,売り上げに対する課税の場合には,最終的な売り上げが発生した企業について,当該企業が属する国の税法が適用されるというタイプの考え方が採用されている。
しかし,どの国や州(日本では地方自治体)でもひどい財政難に悩んでおり,これが第二の金融恐慌の引き金になり得る大きな要素となっている。破綻しそうなのは,銀行などの企業だけではなく,国や州(自治体)のほうなのだ。この場合,それを救済するための公的資金の投入などあり得ない(アイスランドだけは最初の破綻国なのでIMFが救済可能な範囲だったのだが,例えば,アメリカ合衆国がアイスランドと同じことになってしまった場合,IMFはもちろんのこと,ロシアや中国を含め,どのような国であっても救済することなど不可能だ。)。そのことから,単に電子商取引のための通信が通過したというだけで,通行税のような課税ができないかといったような検討が常になされてきた。
その他,電子商取引に対する課税については,何も解決がなされていないのに,「電子商取引の推進」のために,とりあえず議論を停止して目をつぶってきたというのが歴史事実ではないかと思う。
けれども,背に腹は変えられない。
理念や理想よりも財政の重要性が高まれば,いつでも課税のための何らかの議論が再燃することになる。
いろいろと関連する記事が目に付くようになってきた。
Debate looms for web sales tax
FierceCIO: November 16, 2008
http://www.fiercecio.com/story/debate-looms-web-sales-tax/2008-11-16
「電子商取引の課税上の取扱いに関するOECD報告書」の概要
(OECD租税委員会による現段階の検討結果および提言)
財務省: 2001年2月12日
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/198a.htm
米国における電子商取引課税の現状と課題
-州際取引における売上税・使用税の問題を中心に-
藤田英理子: 2007年7月4日
http://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/55/02/hajimeni.htm
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