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2008年11月27日 (木曜日)

Googleマイマップ

Googleの舞マップを利用したことによる個人情報の流出があちこちで社会問題化している。しかし,この問題は一向に解決しそうにない。

 「グーグルマップ」止まらぬ情報流出…マイマップの落とし穴
 産経ニュース: 2008.11.25
 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081125/crm0811251146011-n1.htm

困ったものだと思いつつ,ネットで調べていたら,ユーザを対象にしたアンケート結果なるものが存在することが分かった。

 Googleマイマップの情報公開は「Googleの責任」が4割、アイシェア調べ
 IT Media: 2008年11月26日
 http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0811/26/news085.html

このアンケート調査の結果を読んでみると,何となく奇妙な気分に襲われることになる。

 「日本のユーザは,なんてお人よしばっかりなのだろう?」

もし,このアンケートをとる前に,下記の記事及び関連記事を読んでもらった上で回答してもらったとすれば,アンケート結果は根本的に異なったものとなった可能性がある。

 Googleマイマップの削除残骸は半月放置された
 高木浩光@自宅の日記: 2008年11月24日
 http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20081124.html

つまり,このアンケート調査は,回答上の判断のために必要な情報を適切に提供せず,回答者が誤解したままの状態で回答せざるを得なくしているという点において,その実施方法として重大な欠陥がある。したがって,データとしての信頼性に乏しい。

結局,もっと大勢の犠牲者が発生し,問題の本質が誰にでもはっきりと分かるようになるまでは,何も解決されないことになるのだろうと想像する。何ともむごい話しだ。

ちなみに,私は,この手のサービスを目にすると基本的に「うさんくさい」と感じてしまうタイプの人間なので,「どのような結果が発生してもかまわない」と割り切れる場合を除いては手を出さないようにしている。

小中学校の教員は,児童に対して,そのように教えてもらいたいものだ。現状ではあまりにも「おひとよし」過ぎると思う。

また,企業経営者は,その従業員(特に営業担当)に対して,Googleマイマップの利用を禁止することまでは必要ないかもしれないが,「もしそれを利用した結果,顧客に迷惑をかけるような事態が発生したときは懲戒処分を免れないかもしれない」ということをきちんと訓示すべきだろうと思う。

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