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2008年11月23日 (日曜日)

インターネットナンバー事件判決平成19年(ワ)第2352号特許権侵害差止等請求事件)

インターネット等の利用者がパソコンのウェブブラウザのアドレスバー等に電話番号等の「インターネットナンバー」を入力することで特定のウェブサイトにアクセスできるようにするサービスを提供する会社(原告)から,類似のサービス(JAddress サービス)を提供する会社(被告)に対し,被告のサービス提供の禁止及び損害賠償等を請求して提起された訴えが棄却された。

原告は,その権利の根拠としてインターネットナンバーなる特許を主張していた。しかし,東京地方裁判所は,平成20年(2008年)10月17日,「本件発明は進歩性を欠き,本件特許は無効とされるべきものである。よって,原告は,被告に対して本件特許を行使することができない(特許法104条の3)との理由により,原告の請求を棄却する判決をした。なお,原告主張の特許については,平成20年(2008年)6月26日,「進歩性の欠如」を理由に,特許無効の審判がなされている。

一般に,サービス提供の禁止を求める場合には原告が排他的にサービス提供をする権利を有することを要する。また,損害賠償の支払いを求める場合には,何らかの権利に対する侵害があったことを要する。特許権の場合には,特許侵害となる行為に対する差し止め請求ができるとともに特許権の侵害による損害賠償請求をすることができる。しかし,その特許が無効である場合には,原告には何の権利もないことになるから,結論としてどちらの請求についても請求棄却の判決がなされることになる。

一般に,インターネットと関連する発明には類似するものが多く,先行発明や専門文献等の記載からヒントを得て誰でも容易に考案できるような発明が少なくないように思う。

本判決は,そのような類型に属する事件についての事例判決の一つだということができる。

 東京地方裁判所平成20年10月17日判決
 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20081030110335.pdf

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